薬を水なしで飲むと食道に潰瘍を起こすことがある？：在宅介護・健康管理・エコな生活のお役立ち情報：So-netブログ

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今日のつぶやき 2010/11/15｜今日のつぶやき 2010/11/16 ブログトップ

薬を水なしで飲むと食道に潰瘍を起こすことがある？　[知っておきたい薬剤の話] [編集]

薬を水なしで飲むと食道に潰瘍を起こすことがある？

内服薬は水や白湯と一緒に飲むように指示されることが多いですが、それはなぜでしょう。また、外出先で手元に水がないという時に、仕方なく手元にあったお茶やジュースなどで薬を飲んでしまったという経験はありませんか？薬を水なしで飲んだり、水や白湯以外の飲み物で飲んだ場合に体に影響があるのでしょうか？

内服薬の飲み方

内服薬はげんそくとしてコップ一杯程度の水または白湯で服用します。その理由は主に2つあります。

第一の理由は、水なしで飲んだり、水の量が少な過ぎたりすると、薬が喉や食道に引っかかることがあるからです。例えば、カプセル剤はゼラチンの容器に入っているため、湿り気のある喉や食道の粘膜にくっつきやすくなります。薬が食道で溶け出すと、粘膜を傷つけ、ときには潰瘍や出血を起こすこともあり危険です。特に抗生物質や解熱鎮痛剤などでは、潰瘍を起こしやすいので、水を多めに飲むことが必要です。

第二の理由は、薬は水に溶けることによって腸の粘膜から吸収されやすくなり、効果を発揮することができるからです。薬はもともとコップ1杯程度の水や白湯で飲むことで、最も効果が現れるようにつくられています。水の量が少ないと十分に溶けないため効果が低下してしまいます。コップ1杯程度の水と少量の水で飲んだ場合を比較すると、多目の水の方が十分に溶け、血液中の濃度が高くなり、それだけ効き目もよくなります。また、温かい物の方が、胃を温めて消化管の血液の流れをよくして、薬の効果をよく発揮することができるので、冷たい水より常温の水や白湯がおすすめです。

寝たまま飲んだり、飲んだ後すぐに寝たりした時も薬が喉の奥や食道にとどまってしまい、炎症や潰瘍の原因になることがあります。薬は水と一緒に飲めば10秒ほどで食道を通過するので、上体を起こして飲むようにしましょう。

水以外の飲み物と一緒に飲んでもよい？

薬を水や白湯以外の飲み物で飲むと、その中に含まれる成分や添加物の影響で吸収が遅くなって効き目が悪くなったり、逆に効果が強く現れて副作用が起こったりする危険性があります。

例えば、ぜんそくの薬をコーヒーや緑茶で飲むと、コーヒーや緑茶に含まれるカフェインの作用で頭痛や不眠などの副作用が出やすくなります。また、グレープフルーツジュースの場合、グレープフルーツに含まれている苦味の成分が、血圧を下げる薬や花粉症の薬の作用をつよくして、思わぬ副作用が現れることが知られています。そのほか、牛乳に含まれているカルシウムなども薬に影響することがあります。このように、薬と飲み物の関係には、複雑なものがあります。特に気をつけなければ飲み合わせは、医師や薬剤師から詳しい指示があるので、必ず守りましょう。

◆薬との相互作用が現れやすい飲み物

コーヒー、緑茶、グレープフルーツジュース、牛乳

水なしで飲める薬もある！？

チュアブル錠は、量の多い錠剤を噛みながら唾液とともに服用できるようにしたもので、水なしで飲むことができます。また、舌下錠は、舌の下に入れてそのまま溶かして口の中の粘膜から吸収させるため、水は必要ありません。

細菌では水なしでも服用できる「口腔内崩壊錠」（こうくうないほうかいじょう）という錠剤も出されています。口腔内崩壊錠は、口の中でラムネ菓子のように溶けていく錠剤です。口に入れると溶けていくので、唾液と一緒に飲み込むことができます。もともと水分摂取制限のある人や、飲み込むことが難しい人のために開発されたものです。車や電車の中などの移動中に飲む酔い止め、下痢止め、胃腸薬などや旅先で飲む血圧の薬や睡眠剤など、水がすぐに用意できない時に便利に服用することができます。