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認知症薬、心臓病に有効　 [医療関連ニュース]

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予防や治療に期待

アルツハイマー型認知症の治療薬「塩酸ドネペジル」に、心臓病の予防効果があることが、高知大医学部の佐藤隆幸教授（循環制御学）と米バンダービルト大の共同研究によって明らかになった。１１月に米医学誌に掲載された論文で報告されており、心臓病の予防や治療への新たな一歩として期待がかる。

研究では米国の認知症患者のうち、塩酸ドネペジルを服用した患者としていない患者を計８０人比較。服用したほうが心臓病発症の危険性が半減することがわかった。佐藤教授によると、塩酸ドネペジルは心臓の働きを抑える可能性があるため、国内ではこれまで、アルツハイマー型認知症患者のうち、心臓病患者への使用は控えられてきたという。

佐藤教授の研究グループは昨年９月、これまで神経間で情報を伝える物質として知られていた「アセチルコリン」が、心臓の筋肉の細胞にも存在していることを世界で初めて発見。動物を用いた研究で、塩酸ドネペジルは機能が低下した心臓で、心筋細胞のエネルギー効率を改善して細胞死を抑えるほか、血管の新生を促すことを確認し、心臓病を予防、治療する薬としての可能性を探ってきた。

今後は同大の循環器内科学のグループとともに臨床研究を行っていく予定。佐藤教授は「心臓病患者を救う新たな治療につなげたい」と話した。

（2011年1月12日読売新聞）

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タグ：認知症薬心臓病有効

2011-02-02 00:00 nice!(47) コメント(1) トラックバック(0)
共通テーマ：健康

リウマチケア看護師　 [医療関連ニュース]

◆慢性関節リウマチとは？

（1）原因
慢性関節リウマチは、指、手首、肘、膝などの関節に腫れや痛みが生じ、徐々に進行して、関節の変形や歩行障害などの機能障害を引き起こす全身性炎症性疾患で、関節の痛みや、腫脹、関節変形などを特徴とします。

（2）症状
症状としては、関節のこわばり、疼痛、腫脹などがあります。また疾患の進行に伴って関節が破壊されます。関節の破壊が進むほどに変形や拘縮が多くなり、日常生活が困難となります。

（3）治療・リハビリテーション
治療にあたっては、リウマチの活動性と機能障害の程度から治療方針を組み立てる。リウマチの活動性が高いときにはステロイド剤などが使用され、機能障害が重度であれば関節形成術などの手術を行うこともあります。中程度であれば、理学療法、装具療法などのリハビリテーション治療を積極的に行ないます。これらの治療は、関節破壊の防止、拘縮の改善、歩行能力の改善などを目的に行われる。

「リウマチケア看護師」登場、治療巡り説明・相談

日本リウマチ財団は、リウマチの診療の質を高めるため、今年度から「リウマチケア看護師制度」を導入した。リウマチ患者の看護経験が３年以上あるなど、一定の条件を満たす看護師に資格を与える。リウマチの知識が豊富な看護師を増やすことで、診療を手厚くするのが狙いだ。

リウマチは、関節や筋肉などに痛みやこわばりなどを起こす病気の総称。代表的な「関節リウマチ」は約７０万人の患者がいる。関節リウマチは、外敵から体を守る免疫機能に異常が生じ、関節が炎症を起こす病気。「抗リウマチ薬」を使った治療が中心だが、最近は炎症を起こす物質の働きを抑える「生物学的製剤」も次々と登場している。

治療の選択肢は広がっているが、まだ完治は難しい。薬を使っても改善しない、治療費の負担が重いなど、患者の悩みは多い。患者団体「日本リウマチ友の会」が行った患者の実態調査では、主治医に望むこととして、「内科、整形外科など、医師同士が連携をとってほしい」「病状や経過、薬について説明してほしい」「リウマチ患者をもっと理解してほしい」などが挙がっている。

藤田保健衛生大七栗(ななくり)サナトリウム内科教授の松本美富士さんは、「患者の多くは、薬や副作用についての情報を求めている。一方、治療費がかさみ経済的に苦しい状況であっても医師に言えず、『良くなったので薬はいらない』などと話す患者もいる」と説明する。そこで、患者と接する機会が多い看護師に、治療の説明をしてもらったり、医師には言いにくい相談にのってもらったりするのが新制度の狙いだ。

資格の取得は、リウマチ患者の看護経験が３年以上あることに加え、２０人以上、リウマチ患者のケアにかかわり、財団などが主催する研修会に一定時間以上、出席していることなどが条件。３～５年後にはリウマチケア看護師を１万人程度に増やす考えだ。

財団は、リウマチの診療にあたる医療従事者の教育や研究に対する支援活動を行っている。財団の制度検討会委員長でもある松本さんは、「リウマチ患者は、病気と付き合っていかなければならない。新制度によって、患者の要求に応え、医療の質とともに生活の質を高められるようにしていきたい」と話している。

（2010年10月17日読売新聞）

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タグ：ケアリウマチ看護師

2010-10-19 00:00 nice!(351) コメント(2) トラックバック(0)
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笑い　DE　免疫力向上　 [医療関連ニュース]

笑いで免疫力向上患者にっこり、治療に励み

笑うという行為は、やはり体にとっていいんでしょうか？私の知り合いの内科医も何年か前より月に1回クリニックで落語会を開催しています。巷では、2時間待って、3分間診療なんていう病院が多いようですが、病院も少しずつ変わろうと動き出しているようです。なんといっても医療というのは人間の体を扱う究極のサービス業ですからね！

医師、看護師らが研修

医療者が患者に積極的に話しかけ、笑顔を引き出すことで、患者の持つ回復力を高めよう。そんな試みが、ある病院で始まろうとしています。笑いは病院を変えるでしょうか。（渡辺理雄）

笑いは、ストレス解消や病気からの回復に役立つ可能性が高いことが、近年の研究で分かりつつある。

ある実験で、お笑いのビデオを１時間見た１０人は、免疫力が高いと活性化するＮＫ細胞（ナチュラルキラー細胞）の働きが、１・３倍活発になっていた。

この笑いの効用に注目したのが、茨城県土浦市の土浦協同病院。笑い療法士の養成を行っている「癒(いや)しの環境研究会」代表世話人の高柳和江さん（東京医療保健大教授）を講師に迎え、昨年５月から職員研修を行ってきた。

「笑い」と言っても、冗談を言って「わっはっは」と笑わせるのが目的ではない。医師、看護師らが会話の中で患者を元気づけ、自然に笑顔を引き出すのだ。

そこで、研修を受けた消化器内科部長の酒井義法(よしのり)さんに、記者（渡辺）を患者に見立ててもらった。

「（目を見てニッコリほほえみながら）渡辺さん、元気そうですね……。で、先日の検査の結果ですが、少し気になるところがあるんですよ。詳しく調べてみないと分かりませんが、治療法はありますから、一緒に頑張っていきましょう」

まず相手の目を見て笑いかけるのは、患者に心を開いてもらうため。実際、記者もそれだけで意外なほど気持ちが和らいだ。パソコン画面ばかりを見ている医師だと、こうはいかない。

「気になるところ」を伝える場合、「元気そう」と明るい話題から始め、次にマイナス情報を挟み、「治療法はある」「頑張ろう」と希望の持てる話で締める。

なるほど、この応対なら、患者も治療に前向きに取り組む気になり、笑顔もこぼれそうに思えた。

講師の高柳さんは「日本の医師は、生存率の低さや手術の合併症など、マイナス情報の説明に傾きすぎている気がします。患者に笑顔を見せる大切さをもっと知ってほしい」と語る。

土浦協同病院では、職員約１２００人の２割に当たる２４０人が、先月までに研修を受け、「笑医(わらい)セラピスト」と認定された。中でも酒井さんら今後中心的な役割を担う医師、看護師、薬剤師ら４０人は、８０時間以上も研修を受けたという。

同病院では今月から、大腸がんか胃がんで入院治療を受けた患者６０人を対象に、笑医セラピストが話し相手になった場合とそうでない場合とで、患者の免疫細胞の数や心理状態が変わるかどうかを調べる臨床研究を行う予定だ。

「病院がどう変わっていくか、すごく楽しみです」と院長の藤原秀臣さん。

入院生活で心が沈みがちな子どもの患者を笑いで励ます道化師も、全国の病院で活躍している。日本ホスピタル・クラウン協会（名古屋市）に参加する３２人の道化師は、月２回、全国４６病院を訪問、小児病棟の子どもたちをおどけたしぐさで和ませる。

つらさを抱えた人が集まる病院だからこそ、こうした活動が広がってほしい。

（2010年9月9日読売新聞）

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